トップ - HomeClub特集 / 住まいのイメージをふくらませる - テレワーク空間の工夫で家族も居心地のいい住まい
2022.05.30
娘、妻、夫の3人の1日の行動を表にしてみると、誰かのテレワーク中には別の誰かが気を遣っているという状況が昼夜を問わず何度もあることがわかる。ひとつひとつは小さなストレスだとしても、これが毎日続くとなると......。テレワークの悩みは家族全員の悩みといえる。
夫婦2人がテレワークをする場合、開始時間や終了時間、休憩時間などがずれる場合も多い。また、WEB会議による周囲の気遣いも生じる。
たとえば、朝の9時。朝食の片付けを終えた妻がひと休みしている間に、夫は書斎でテレワークを開始。その後、妻はダイニングテーブルで仕事を始め、映り込む背景を気にしつつ、WEBによる朝礼に参加する。うっかり書斎に飲み物を持って行くのを忘れた夫は、妻の朝礼終了を見計らってキッチンへ。夫もWEBで打ち合わせを行うなど、2人とも、無事に午前中の仕事は終了。夫は2人分の昼食を用意するが、これが意外に大変。テレワークが増えてからは調理をする回数が格段に多くなり、メニューを考えるだけでも負担に感じる。そして午後も2人ともにテレワーク。妻の頭をよぎるのは、娘の帰宅時刻だ。昨日は仕事に集中しなくてはならなかったため、学校での出来事をうれしそうに話してくれる娘と満足に会話ができなかった。しかも、「パパがWEB会議中だから、静かにして」と強い口調で注意してしまう。反省......。それなのに今日も、「ママおやつは?」と大声で聞いてくる娘に小言を言ってしまった。ごめんね......。
娘の様子が気になりながらも、WEB会議を行う妻。ママにくっついていたい娘は、イヤホンでネット動画を見ているけれど、面白いシーンがあるとつい笑い声が。その度にたしなめる妻。一方、夫はひと息つこうとリビングのソファでくつろぎたいと思ったが、妻がWEB会議のため断念する。先に仕事を終えた妻は、買い物など夕食の準備にとりかかり、その間も夫は書斎で仕事に集中。娘は「最近のママは怒りっぽい」と感じ、和室でひとりで過ごしている。
こんな具合に、家族がお互いに気を遣わなければならない場面が1日中ひっきりなしに起こっている。その問題を解決するには、さてどうしたら?