interview
収納で実現する、
子育て家族の大満足LDK
ミサワホームイング 設計担当
原 あかねさん
「こんな暮らし方があったのね」。
収納リフォームを実施した多くの方が、そのように思うそうだ。
それぞれの子育て家族の生活スタイルや持ちモノ、悩みに応じて
収納を計画して、快適な住まいを実現する。
モノが出ないようにして、すっきりした空間に豊かな時間が流れ始める。
数多くの収納計画を提案してきた原さんに、その秘訣について聞いた。
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- モノが多くて、イライラする
- 家じゅうにモノがあふれて、心が落ち着かない。ハウツー本などを参考に収納するスペースは用意したけれど、なんだか片づかない。リフォームの要望を聞いていると、片づけがうまくできないから収納を増やしたい、と悩んでいる方がとても多いと感じます。特に子育て中は、子ども服やおむつ、おもちゃなどのモノが増えるので、そのストレスは大きくなります。
掃除の手間が増えて、ストレス
最近は共働きの夫婦が多くて、少しでも家事時短がしたいと思っています。モノが部屋に出ていると、それだけでモノの上と下に埃が溜まります。そうすると掃除の際も、いちいちモノを持ち上げてキレイに拭かなければならない。その手間は、かなりのストレスです。収納できたとしても、その中が把握できていないケースも多いようです。なにがどれくらいあるのか、分からない。これも、モヤモヤします。
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- 片づけ上手になる住まいへ
- 多くの方が片づけに悩むのには、そもそもの収納計画に問題があります。たとえば大きな納戸があっても、そこが生活の中心となるLDKから遠ければ、利用頻度は減ってしまいます。また、奥行き650㎜のクロゼットばかりだと布団はしまえませんし、本を収めるにはムダなスペースができてしまいます。生活動線に沿った、適材適所の収納計画が必要なのです。
まずは、徹底的なヒアリングから
収納計画を考えるうえで、日々の行動、趣味、暮らしの悩み、所持品などを徹底的にヒアリングします。週どれくらい買い物をするのか、昼間に出かけることは多いのか、お泊りになるゲストの人数や頻度、将来の人生設計をお聞きして、ご家族ごとのライフスタイルに合った収納計画を考えていきます。
適材適所にしまえるように計画
お話をお聞きしたうえで、お持ちのモノと向き合っていただきます。場所をつくって押し込むのではなくて、必要なモノやずっと残したいモノを絞ります。そして、残したモノに対して、使う場所ごとに必要な収納量を計画することで、自然に片づけられる住まいを設計。そのときに、奥行きは布団なら800mm、洋服なら650mm、食器棚なら450mm、本棚なら300mmといった基本サイズを考慮して、収納を設けていきます。
時代に応じた収納で暮らしを豊かに
単にモノをしまうだけでなく、暮らしを楽しむうえでも収納は大切です。たとえばキッチンパントリーがあれば、お気に入りの食材などもストックしやすいですし、ひとまとめにすることで、量が把握できて無駄も減らせます。ネットで揃えた各国の調味料を並べてみたり、ワインセラーを置いたり、収納で食を豊かにすることができます。
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- 子育てに適した収納とは
- 子育て期には、安全・清潔・しつけといった視点を意識して、リフォーム提案しています。たとえば、置き家具では室内に凹凸ができがちですが、壁厚を利用した本棚を造作すれば、室内の角を減らせて安全性が高まります。埃の溜まる場所もなくなり、清潔という点でもメリットが大きいですね。また、その本棚をお子様用にして、整頓するたびに褒めてあげることで、片づけ力を育みます。
洗濯物が増える、子育て期
子育て期は家事が増えるので、その事情を考えた収納も人気ですね。以前にリフォームしたお宅では、和室2部屋をつないで広いLDKにしましたが、広縁にあった耐力壁をうまく目隠しにして、室内干しのスペースをつくりました。天気を気にせずに洗濯ができると、喜ばれました。
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- 好きに囲まれる暮らし
- 適材適所の収納を設けて、できるだけモノはしまう。そして、LDKには好きなモノを出しておくスタイルが増えています。読書が好きな方は書棚を、器を集めるのが趣味の方はガラス棚を。家族がくつろぐための場所であるLDKに、好きなモノを見せる収納を設けています。
リフォーム後に、「こんな暮らし方があったのね」とオーナーの方から感想をよくお聞きします。収納の工夫で、住まいに豊かな時間が流れ始めます。収納はモノをしまうだけでなく、ご家族の暮らし方を大きく変えていくのです。
profile
- 原 あかねさん
- ミサワホームイング(株)東京東設計課 設計担当。一級建築士。リフォームエンジニアや設計デザイン室で設計現場に携わり、現在も設計の傍ら若手への指導や広報に携わる。
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