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トップ - THINK LIFE / ライフスタイルを考える - おいしい漢方で体を整えていく

interview

おいしい漢方で
体を整えていく

国際中医薬膳管理師
久保 奈穂実さん

ストレスが多い世のなかで、
なんとなくの不調を
感じている方も多いのでは。
久保さんにおいしい漢方による
体の整え方を聞いた

  • 食事の大切さを実感しました
    子どものころは胃腸が弱くて疲れやすく、アトピー性皮膚炎に悩まされていました。母がそんな私の体質を変えようと自然療法などの食事管理を始めました。すると中学生でアトピーが治り、肌がきれいになったのです。それが食事の大切さを実感した最初の経験でした。

    体の不調から漢方の道へ
    大人になってから、ひとり暮らしをはじめて、夜更かし続きで食生活が乱れてしまいました。何とも言えない不調が出てきていて、満員電車で座り込みたいくらい具合が悪くなってしまうとか‥‥。その頃に勧めてもらった漢方薬がすごく合っていて、食事を改めて暮らしていたら元気になりました。それを機に、漢方の道を目指そうと、中医学(中国伝統医学)を学び始めたんです。
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  • 中医学は養生ありきです
    たとえば、西洋医学では頭痛のときに鎮痛剤を出して、それで終わりとなりがちです。でも、それは痛みを止めているだけです。中医学でいうと、頭痛の原因はたくさんあって、時間をかけて原因を探し出して、頭痛を繰り返さないように生活改善を提案しています。中医学は養生ありきです。そのうえで、必要に応じて漢方薬を使っています。

    食養生で健康を保つ
    中医学では、病気になる前の未病の段階で、体を整えて病気を防ぐという考えがベースにあります。それが養生です。養生の具体的な方法は、食事や運動、睡眠、感情のコントロール、生活習慣などですが、そのなかで私が大切にしているのは食事です。今の自分の体の状態に合った食べものを取り入れて、健康を保つことを食養生と言います。
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  • 春は心身のバランスを崩しがち
    春は草木が芽吹き始め、人も同じく体の動きが活発になります。天候が不安定で、環境の変化が大きい時期なので、ストレスがかかってイライラや目の不調、鬱、耳鳴りが生じやすくなります。心身のバランスを崩しがちです。特に子育て中のママは、お子様にかかりっきりで睡眠不足だったりして、イライラしやすくなりますね。

    イライラを鎮める柑橘系
    春は、明るくのびのびと過ごすことが大事な養生です。自律神経の乱れや睡眠不足、目の酷使などに気を配りながら、酸味、自然な甘味、苦味、香りの食材を適度に取れ入れるのがいいですね。たとえば、ゆずやキンカンの皮に含まれる精油成分の香りには、気を巡らせる効果があるのでイライラを鎮めるのにお勧めです。ご家族で柑橘の香りを楽しめば、お家の空気感がやわらかくなりますね。
  • 春にお勧めの食べ物例

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    久保さんは、Instagramで養生レシピを公開しています

  • 花粉の季節です
    花粉に対しては、やめたほうがいいことがたくさんあります。油っぽいものや揚げもの、辛いものは炎症が悪化するので、できるだけ避けてほしいですね。甘いものも同じで、中医学的に痰湿というベタベタしたものを溜め込んで、それが、鼻水になって出てきて鼻炎が悪化します。寝不足や疲労も体のバリア機能が弱まり、花粉の症状が悪化するので、気をつけたいですね。

    菊花ミントティーはいかがでしょうか
    花粉の症状に菊花ミントティーをお勧めします。すっきりとさわやかな味で、菊花もミントも目のかゆみや充血をスーと抑えてくれます。この組み合わせは春に多いのぼせ頭痛や、のどのイガイガ、鼻づまりにも効果的です。菊花と生のミントを一緒に入れてお湯を注ぐだけでできあがりますし、見た目もかわいくて癒されます。
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  • 旬のものを食べましょう
    旬のものを食べることは、中医学の理にかなっています。よく言われる話ですが、トマトやキュウリの夏野菜は、体の熱をとってくれます。春の山菜の苦味は、のぼせや火照りを鎮静してくれます。そういうように自然が作られていて、自然界に生きている人間は、旬のものを食べることで整うようにできているんです。

    地のものを食べることにも意味があります
    その土地ごとに食べるものが違うのも理にかなっていて、北海道では羊や鹿のお肉を食べますが、それは体を温めてくれるんです。沖縄は豚肉が有名ですが、体を潤してくれたり、汗をかいたときにもとてもいい。旬のもの、地のものは体を整えてくれますし、なによりおいしくていいですね。

    ご家族みんなで料理を
    私は母が当たり前のように旬の素材を取り入れていて、食事をつくってくれていました。子どものころから、そういう母の姿を見ていたから、今の私があるんだと気づきました。ご家族みんなで、旬や地のものを使って料理や食事を楽しんでいただければ、そのことが養生につながりますし、お子様にとって大切な財産になると思います。
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profile

久保 奈穂実さん写真
久保 奈穂実さん
国際中医薬膳管理師、漢方アドバイザー。成城漢方たまりで漢方相談・薬膳講師を行う。女子美術大学造形科卒業。イスクラ中医薬研修塾にて中医学を学ぶ。SNSにて発信するやさしい養生知識やカンタン薬膳レシピが大人気。Instagramフォロワー約4.3万人(2024年2月現在)。

関連サイト
Instagram@naomin_yakuzen
成城漢方たまり

information

1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365
1日1テーマ365日分の養生法を、簡単薬膳レシピ113とともに紹介。「なんとなく不調が続いている」。「なんだか疲れやすくなった」。「肌や髪の老化が前より気になる」。「薬膳・漢方を暮らしに取り入れてみたい」。そういう方にお勧めの「最初に読みたい養生本」。自身の不調や豊富なカウンセリングの経験をもとに、やさしく、あたたかく導いてくれる。出版社/世界文化社 (2023/4/22発売)