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トップ - THINK LIFE / ライフスタイルを考える - 色彩心理を活かして心地よいインテリアに

interview

色彩心理を活かして
心地よいインテリアに

色彩専門家
南 涼子さん

「人のDNAに刻まれている
色彩心理を活かして
心地よいインテリアをしつらえれば
くつろぎや睡眠の質が増します」。
南さんに色が持つ力を聞いた

  • 色は生存に欠かせない情報でした
    青い実が赤く熟せば食べごろと判断したり、人の顔色で健康の良し悪しに気づいたり、色は人が生きていくために欠かせない情報でした。その昔からの色彩心理がDNAを通して、私たちに引き継がれています。そして、私たちが外部から受け取っている情報は、視覚情報が8割以上です。色はカタチや動きとともに最も多い情報量のひとつなのです。色は私たちの心に働きかけ、メンタルや行動に影響を与えています。

    白は冷たくて硬い印象です
    色彩心理は医療スタッフのユニフォームにも活かされていて、ユニフォームは白以外の色が増えてきています。最近では「白は冷たくて不親切なイメージに感じられやすい」ということがわかってきました。逆に増えているのはピンク色で、やわらかくて、やさしい印象を与えてくれますね。また、患者さんがカラフルなパジャマを着ることで、刺激を受け、気持ちが明るくなり、リフレッシュする効果があります。
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  • 色彩心理を活かしたインテリアに
    インテリアにおいても、色彩心理を活かすことが暮らしの質を上げることにつながります。インテリアは複数の色を使うことになるので、そのバランスが重要です。基本的には、天井や壁、床などを構成するベースカラーが70%、ソファ、家具、建具、カーテンなどのアソートカラーが25%、クッションなどのアクセントカラー5%の割合で考えるのがお勧めです。

    ベースカラーは白系がお勧めです
    ベースカラーでお勧めなのは白系です。まぶしすぎる白は落ち着かない気持ちにさせますから、まっ白ではなくて、すこし反射率を抑えた白がいいです。おだやかなアイボリー、ベージュ、オフホワイト、ライトグレーなど‥‥。ライトグレーは人気がありますね。グレーは無機質なイメージがあるんですけど、自然のマテリアルである砂や岩の色なので、落ち着きます。それにグリーンを合わせれば自然な雰囲気を醸し出すことができますね。

    家族の好きな色を取り入れて
    インテリアに家族の好きな色を取り入れることで、くつろぎが増します。心の健康にいいですね。好きな色をアソートカラーもしくはアクセントカラーに使っていく‥‥日本は藍染めの文化の影響もあり青が人気です。アソートカラーに青を使うときつい感じであれば、ブルーグレーのようにおだやかなトーンにして、はっきりした青をアクセントに使ってみてください。
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    ミサワホーム「CENTURY 蔵のある家 ZEH ADVANCE」

  • 青は睡眠の質を高めます
    世界各地で色彩心理の研究が進められていて、色によって睡眠や仕事の質が変わることがわかってきました。寝室には、青を取り入れると副交感神経が優位になって心身をクールダウンさせる効果があります。入眠しやすくなりますし、睡眠の質を高めます。カーテン、ふとんカバーやピローカバーなど面積の大きなものに青を使うのがいいですね。

    仕事に応じた色を
    青は創造的でクリエイティヴ、赤は集中力を要する校正作業、緑は持続的な集中力が必要な執筆活動など、仕事内容によって適した色があります。1㎡程度のアートや絵画、ファブリックアートなどで、ご自身の仕事に合わせた色をアクセントにするのがいいですね。私は執筆が続いたときは、目に入る場所にインテリアグリーンを置いていました。

    休憩するときはグリーンを眺めて
    緑がもたらす健康効果の研究結果は数多く発表されています。部屋の中に植物があると、作業効率がよくなりますし、休憩の時も植物のグリーンを眺めることで、脳や目の疲れをいやすことができます。小さくてもいいので、デスクに置きたいですね。最近ではフェイクグリーンでも再現度が高いので取り入れやすいと思います。
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    ミサワホーム「CENTURY Stylepro」

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  • 色は五感に影響を与えます
    暮らしのなかで色の情報は大きいものです。「料理は目で味わう」という言葉があるように、暑さや寒さ、湿度、香りや味覚の感じ方など、色は五感に影響を与えます。そして、色にはそれぞれ作用があり、その時々にその人に必要とする色があるのです。

    シーズンを楽しむインテリアに
    まもなく暑い夏がやってきます。夏は、水色や青緑色、白といった涼しさや爽やかさを感じさせる色を取り入れれば、心地よく暮らすことができます。色彩心理的にも、シーズンごとに適した色を取り入れてインテリアを楽しみたいものです。ご家族で、夏の色彩計画を考えてみてはいかがでしょうか。

    撮影:ミサワホーム「3階建て×蔵のある家×賃貸併用住宅」馬込展示場(東京都大田区)
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    ミサワホーム「CENTURY Primore」

profile

南 涼子さん写真
南 涼子さん
一般社団法人日本ユニバーサルカラー協会 代表理事、色彩専門家、カラーコンサルタント。広告制作会社勤務後、色彩心理、配色理論、色彩計画、パーソナルカラー分析、色彩指導を学ぶ。2000年から現在まで「色彩と健康」、「色彩と福祉介護・医療」、さらに「色彩のユニバーサルデザイン」などをテーマとした講演、講座や執筆を行う。近著は「一瞬で心を整える【色】の心理学(青春出版社)」、「色彩心理 配色アイデアブック(ホビージャパン)」。

関連サイト
日本ユニバーサルカラー協会

information

今と未来がわかる色彩心理 (ビジュアル図鑑)
色彩学の成り立ちと歴史や色の基礎知識まで、さまざまな研究結果を交えながら丁寧に解説。人と色の関わりについて掘り下げており、色彩心理の理解が深まる。また、ファッション、インテリア、建築、広告など幅広い分野の実例を紹介しているので、暮らしやビジネスに役立つ一冊だ。出版社/ナツメ社 (2022/12/14発売)