写真:見出し 写真:見出し

気温は30℃でも直射日光を受ける面は60℃以上になります。
太陽の熱エネルギーは地球のまわりにある空気の層を通って届きますが、夏至の頃が太陽の位置が最も高く、熱エネルギーが散乱せずに効率よく届きます。日照時間が長い夏は太陽から受ける熱量も多く、暑くなるのです。ただ気温は30℃であっても、太陽の直射日光を浴びたアスファルトや屋根はそれよりもずっと高温の60℃〜70℃という暑さになっています。これら高温のものが近くにあると、その熱(輻射熱)の放射によって30℃以上の暑さを感じるのです。

放射される輻射熱が暑さをつくる

たとえば、窓の外のバルコニー。直射日光が当たったバルコニーは、裸足では歩けないほど熱いのを経験したことがあるでしょう。実はそこから熱が放射されて窓ガラスを直撃し、温まった窓ガラスから輻射熱が再放射され、その熱が床や天井、壁に吸収されます。家自体が蓄熱してしまうので、夏の夜、外の気温が下がっても部屋にしみ込んだ熱は、いくら風を入れても冷えません。これが暑く寝苦しい夜の元凶なのです。暑さの原因を断つにはこの輻射熱を断ってしまうことが必要です。