写真:見出し 写真:見出し

住まいに風を招き、室内に風の道をつくりましょう。
高温多湿な日本の夏を涼しく過ごすには、何より風の利用が大切です。室内にたまった熱気を風が外へ逃がし、また、空気のそよぎが肌に触れることで、体感温度が下がる効果もあります。住まいの中に風の通り道をつくるためには、家具などモノの配置にも気をつけたいもの。まず、邪魔なモノはできるだけ片づけ、空間をすっきりさせましょう。

[工夫その1] 夏の風向きを知って2方向の開口を意識

日本の場合、夏はほとんどの地域が、南から風が吹いてきますが、大阪は西からなど、地域によって微妙に異なります。まず、自分の住んでいる場所の風向きを知ることが大切です。長年住み慣れた住まいであれば、風の入ってくる方向は体感的にわかってくるものですが、分からない場合には、気象庁のホームページなどでチェックしてみましょう。 そのうえで、風の入口と出口にあたる2方向の開口が確保されているか確認。風の通り道をふさがないように注意します。1階掃き出し窓のすぐ外やベランダに扇風機を置くと、室内に効率的に外気を送り込めます。 開口を新たに設ける場合は、外壁のリフォーム時に行うと効率的です。

図:風の流れ、熱の流れ

[工夫その2] できるだけ風を通すアイテムを採用

住まいに上手に風を通すには、窓を開け放つのが一番。でも、住宅の密集する都市部では、プライバシーの問題や防犯面も気になるところです。そこで通風・採光機能のついたシャッターがおすすめ。また、窓だけでなく広い開口部である玄関や勝手口を開け放つと、大きな風の通り道をつくることができます。積極的に活用しましょう。

通風・採光シャッター

ブラインド機能のあるシャッターなら、おろした状態のまま、スリットの調節次第で室内に爽やかな風や柔らかな光を取り込めます。リフォームで後付けも可能。人目も気にならず、防犯上も安心感があります。
図:ブラインドシャッター

通風・採光シャッター

玄関網戸・ドア

多彩なサイズのドアに取り付け可能なアコーデオン式の網戸。玄関や勝手口につけて、窓のような風の通り道に。必要ないときは、コンパクトに収納できます。外壁やポーチ床のリフォーム時期に合わせて玄関ドアを交換するなら、中央のガラス羽根板の上下で風をとり込める採風玄関ドアもおすすめです。

玄関網戸・ドア

欄間ドア

室内ドアの上部に欄間ドアをつけると、プライバシーを確保しながら、通風を確保できます。天井付近の熱気を動かし、ふく射熱による不快感を解消できます。

欄間ドア

[工夫その3] 強制換気する設備やプランを利用

換気排熱ファン

2階天井や小屋裏にダクト不要の簡単施工ができ、リフォームにも最適です。低騒音・大風量・高静圧で、天井面付近の熱気を排出し、室内温度を下げてくれます。とくに夜間の蒸し暑さを軽減。寝苦しい夜も快適に過ごせるため、寝室が2階にあるお宅にはおすすめです。

トップライト&シーリングファン

屋根を葺き替えるタイミングで、おすすめなのがトップライト。開閉式にすると、夏にこもりやすい熱気を排出でき、防犯上も開けたまま眠れて快適です。さらにシーリングファンをそばに併設すると、2.5倍ほど排気効果が高まります。

トップライト&シーリングファン

北側地窓&南側高窓

外壁のリフォーム時に見直したいのが、窓の位置。夏は家の南側の地面や屋根が直射日光で熱せられ、上昇気流が生まれます。反対に北側は日陰となるため、地表温度が低く冷気が滞留。そこで建物の北側の低い位置に地窓を設けると、圧力差で冷気が室内へ引き込まれ、上昇気流のある南側へ抜けていきます。南側には高い位置に小さな開口を設けると、防犯上も安心です。

  • 南側高窓
  • 北側地窓
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