「キッチンが使いづらい」というご家庭は、まず、作業動線を見直すことから始めましょう。使いやすいキッチンを考える際、必ず耳にするのが「動線」という言葉。「動線」とは、作業の動作を示す線のこと。この線が短いほど無駄な動きがなくなるので、ストレスの少ない、使いやすいキッチンになります。
一般的に、冷蔵庫、シンク、加熱調理機を結ぶ3辺の総和が510cm程度になるのが理想とされています。
作業動線と合わせて考えたいのが、キッチンが身体に合ったサイズであるかどうか。大きすぎたり、背が高すぎたりするキッチンでは、使い勝手が悪いだけでなく、作業動線が長くなる原因に。既製品のキッチンは、シンクもコンロも作業台も同じ高さのものが多いので、リフォームの機会にこそ、自分に適した高さに見直したいものです。
シンク下から引き出すと斜めに倒れるポケット付き引出し収納は、小さな力でもスムーズに開き、中に何があるかひと目でわかります。パッと取り出しやすく、しまいやすいので、無駄な動きがなくなります。
キッチンの掃除は、排水口、カウンターの汚れ、シンクとの継ぎ目のカビ、コンロやキッチン壁、換気扇の油汚れと多岐に渡り、意外と時間がかかるものです。キッチンは設備機器や素材の選び方しだいで掃除にかかる時間に差が出るので、賢く選んで掃除時間を大幅に短縮させましょう。
料理から後片付けにかけて、水を出したり止めたりの動作は何十回と繰り替えされています。レバーに触れずに操作できるセンサー付きの水栓なら、作業の中断も少なく、水の無駄づかいが減るので省エネ効果も。今ある水栓金具にフットスイッチを取り付け、足で操作するタイプもあります。
キッチンの作業台、ワークトップの素材として一般的なのが、ステンレスと人造大理石です。ステンレスは汚れや熱・水に強く、汚れがキレイに落とせます。見た目の高級感から人気の高い人造大理石は、キズ・汚れに強く、耐久性も優れています。
表面に凹凸がないIHクッキングヒーターなら、サッと拭くだけできれいになります。ガスコンロにも五徳をなくし、トッププレートがガラスで拭き掃除がしやすいタイプのものがあります。
冬場の洗い物は、水が冷たく、手が痛い・切れるなど悩みの種でもあります。食洗機を利用することで、その様な悩みから開放されるだけでなく、普段何気なく使っている水道代も節約が可能に。また、高温洗浄による殺菌や自由な時間の確保が出来るようになることも見逃せません。
今や換気扇はフィルターレスの時代。拭くだけできれいになるので、お手入れが格段にラクになります。オイルトレーの油や水分を捨てるだけでお手入れ終了です。
キッチンのリフォームというと大掛かりなものをイメージしがちですが、こうした気になる部分のポイントリフォームなら、短期間の工事でキッチンの性能を高めることができます。