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生活習慣を改めて質の良い睡眠環境づくり
早起きをして、心身ともにすっきりした状態で一日をスタートさせるには、早めに就寝して質のよい睡眠を確保することがとても重要です。快眠のためには、食事、運動、入浴といった一日の過ごし方や、寝室の照明や温度・湿度なども関係してきます。
夏は早起きしやすい季節ですが、日の出が早いため起きたい時間よりも早く目が覚めたり、熱帯夜でなかなか寝つけない、夜中に目が覚めてしまうなどの悩みもつきものです。質のよい睡眠のために、生活習慣と睡眠環境を見直してみましょう。

夕方の適度な運動が効果的

一日を活動的に過ごしていれば自然と夜には疲れて眠くなるものですが、夕方に30分程度の有酸素運動をするとより眠りにつきやすく、眠りも深く安定するようです。

 

夕食は軽めに

遅い時間に食事を摂ると、消化にエネルギーを使ってしまい寝つきにくくなります。夕食は軽めを心がけ、就寝3時間前にはすませるようにしましょう。

夕食は軽めに

ゆったり入浴でリラックス

ゆったり入浴でリラックス

運動ができないときは、入浴することで同様の効果を得られます。夏場や疲れて眠いときなど、ついシャワーだけですませたくなりますが、5分だけでもいいので湯船に浸かってみましょう。疲れているときこそ、湯船に浸かることで血行がよくなり眠りやすい状態になり、疲労回復につながります。リラックスするには、40度前後のぬるめのお湯が適温です。就寝1時間前までに入ると、寝るときには体温が下がるので、深い眠りにつきやすくなります。

 

快眠のための寝室環境

理想的な寝室の室温は夏が25℃前後、冬は15℃前後、湿度は年間を通して50〜60%に保つことが目安とされています。最近のエアコンは、節電機能はもちろん、温度コントロールもしっかりしているので、一晩中つけていても冷えすぎることはありません。一晩中つけることに抵抗があるなら、深い眠りに入ったころに切れるようタイマーを2〜3時間セットしてから眠るとよいでしょう。節電も大事ですが、我慢しすぎると熱中症を起こす危険があるので注意が必要です。
冬場の乾燥対策として、湿度コントロール機能付きのエアコンは加湿器がなくてもエアコン一台で温度・湿度管理が可能です。

快眠のための寝室環境

自然素材のクロスで湿度をコントロール
珪藻土や漆喰など自然素材のクロスは、湿気を吸ったり吐いたりする特性があり、室内の温度を一定に保つ効果があります。

寝室の位置

寝室の位置

寝室が西向きにあると、西陽によって室内に熱がこもってしまい、夜寝苦しい原因になります。夏の間だけでも東や北の部屋で眠るのが理想ですが、難しい場合は、遮光カーテンやすだれ、緑のカーテンなどで防ぎましょう。寝室に陽が入り込まないように2階建ての家なら、夏の間だけ1階に眠るようにするとよいでしょう。

騒音対策

寝室での音のレベルが40デジベルを超えると眠りに影響を与えると言われています。静まりかえった夜間、家庭内から出る音は意外と大きいので、電化製品の音の大きさにも配慮する必要があります。人の話し声や車のアイドリングなど外からの騒音には、二重サッシや防音効果のある窓ガラス、厚手のカーテンなどが防音対策として有効です。

騒音レベルの例

エアコン 40〜60デジベル
テレビ 55〜70デジベル
風呂・給排水音 55〜75デジベル
 

就寝1時間前に光を落とす

朝は目覚めるために強い光を必要としますが、夜の強い光は睡眠の妨げになります。体は眠ろうとしているのに、遅くまでテレビを見るなど脳に刺激を与えてしまっていませんか?
眠りに着く前の室内の照明は300〜500ルクス程度がおすすめです。就寝前の1時間ほど前から、光を落とし、眠るときは、真っ暗にするよりも10ルクス(豆電球1つ分)程度のほのぐらい環境のほうが適しているとされています。間接照明などで、眠りへ誘う環境を工夫してみましょう。

就寝1時間前に光を落とす

なかなか寝付けないときは

ヒーリングミュージックや静かなクラシック音楽、自然の調べなどを聴いてリラックスすることで自律神経が整い、気持ちよく眠ることができます。
ラベンダーやカモミール、マジョラム、ネロリなどの神経沈静効果がある精油(アロマエッセンス)をお風呂に数滴入れたり、アロマポットで香りを楽しむほか、精油を数滴垂らしたハンカチを枕元に置いても効果的です。