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資金繰りがしやすい「住宅ローン+リフォームローン」とは
中古住宅を購入してリフォームする際のローンのことも考えておきましょう。中古住宅購入とリフォームのローンを一本化できると、手続きの手間が省け、金利の面でも有利になります。この「住宅ローン+リフォームローン」のパッケージ融資の特徴や条件などをみてみましょう。

金利が低く手続きがラクに

中古物件を購入してリフォームする場合、以前は住宅ローンとは別にリフォームローンを活用することが一般的でしたが、次のような問題もありました。

リフォームローンは住宅ローンと比べると金利が高く、返済期間が短い
住宅ローンとリフォームローンを同時に利用すると、月々の返済の負担が大きくなる

現在、一部の金融機関では、中古住宅購入代金とリフォーム費用をまとめて、一本の住宅ローンとするプランを設けています。つまり、従来の住宅ローンにリフォーム費用を組み込んで一括して借りることができるというものです。住宅ローンとは別にリフォームローンを組んでリフォームするよりも低金利で借り入れできるうえ、手続きもまとめてできて便利です。

ただし、住宅ローンの借り入れには銀行の審査があり、必要な費用を全額借りられるとは限りません。また、リフォームの工事費用の金額が大きすぎると住宅ローンに組み込めないこともあるので注意しましょう。

リフォームも住宅ローン控除の対象に

所得税の住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)というと、新築住宅を対象としているイメージがありますが、中古住宅を購入してリフォームする場合でも、一定の要件を満たせば控除を受けることができます。2017年12月31日までのリフォームに対して、10年間の特別控除(減税)が受けられるというものです。

ただし、リフォームの内容について、次のような条件があります。

<10年間の特別控除(減税)が受けられるリフォーム>
  1. 自己が所有し、かつ、自己の居住の用に供する家屋(自分が住んでいる家屋)について行うリフォームであること
  2. リフォームの日から6ヶ月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること
  3. この住宅ローン減税を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  4. リフォームした後の住宅の床面積が50m2以上であり、床面積の2分の1以上の部分が専ら自己の居住の用に供するもの(自分が住む部分)であること。
  5. リフォーム費用の額が100万円を超えており、その2分の1以上の額が自己の居住用部分の工事費用であること。
  6. 10年以上のローンであること

ローンを組むのは慎重に

住宅ローンとリフォームローンの一本化ができ、住宅ローン控除の対象になるからといって、現実的でない返済プランを立てることは避けましょう。理想の住まいを実現しようとイメージをふくらませていると、予算もふくらみがちです。

趣味などのスペースを充実させることだけでなく、改めて、現時点で必ずすべきリフォーム、将来にわたって安心できる住まいにするための耐震性や断熱性といった性能を向上させるリフォームについて内容を把握しておきましょう。また、リフォーム後にもメンテナンスは定期的に必要となります。修繕にかかる費用も考慮したうえで、楽しくリフォーム計画を進めましょう。