
栃木ミサワホームのオフィスにバッと花が咲いたように明るい声が響く―声の主は鶴見由香里さん。当初は派遣社員として総務人事課で働いていたが、「光るもの」を見抜いた同社役員に「絶対に営業向きだから!」と何度も熱烈にスカウトされ、2020年、ついに正社員となり不動産営業の道へ。
思い切って不動産営業の世界に飛び込んだものの、「不動産は正解があるようでない。人によって解決策も違うからこそ、その都度確認し実務のなかで学んできた」と語る鶴見さん。ときに厳しい人間模様に直面することもある。境界線の曖昧な土地や相続トラブルなど、一筋縄ではいかない案件に胃がひりひりと痛くなることもある。それでも、この仕事をやめられないと言う。引き渡しから数年経って「あの時よくしてもらったから、また鶴見さんに相談したくて」と、お客様がわざわざ訪ねてきてくれる瞬間。土地を売るだけでなく、信頼という目に見えない絆を築けた時、心からのやりがいを感じると言う。
「仲介は、預かるまでは他社とライバルだけど、預かった後は協力して買い主を探す仲間になる。この人間関係の立場の変化も面白いですね」。その独自の視点と持ち前のコミュニケーション能力で、同業他社をも巻き込み信頼のネットワークが構築されているようだ。
仕事を一歩離れれば、「推し活」にまい進。恐竜やクジラといった「自分より遥かに大きな存在」にロマンを感じ、毎年沖縄へホエールウォッチングするそう。明るい社内のムードを体現するようなユニークな一面も鶴見さんの魅力といえそうだ。

