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お互いの気配を感じつつプライベートの時間も保てる寝室
中高年層を中心に、夫婦が別の部屋で寝る「夫婦別寝(べっしん)」を希望する人が増えています。寝室を分けることには、就寝・起床時間が違っても眠りを邪魔されないメリットがありますが、その反面、お互いに何かあったときすぐに対応できないという不安もあります。そこで注目されているのが、部屋を完全に分けるのではなく、仕切りなどで寝床を隔てる「セパレート寝室」です。

2つの子供部屋を1つの寝室に

例えば、使用していない2つの子供部屋があるなら、壁を取り払って一部屋にし、引き戸で仕切り寝室にリフォームします。引き戸で仕切って2部屋として使用するもよし、引き戸を解放して1つの広い寝室として使用するもよし、気分や状況に応じて使い分けることができます。
もう少し距離を取りたい場合は、ウォークイン・クローゼットで仕切り、ベッドを別々の位置に配置するのも一案です。

2つの子供部屋を1つの寝室に

いいとこ取りの「セパレート寝室」

引き戸やウォークイン・クローゼットで仕切られている「セパレート寝室」は、同室で寝るほど、いびきや寝言、室温の差、照明などが気になりません。完全な別室でないので、相手の気配を感じながら、プライベートな時間を楽しむことができます。半別寝のセパレート寝室は、まさに、同寝(同じ部屋で寝る)と、別寝(別々の部屋で寝る)、双方のよいところを合わせた寝室プランといえます。

より夫婦の絆が深まる「別寝」

寝床を分けることで、夫婦仲が疎遠になってしまうのではないかと心配されるかもしれませんが、以前よりも絆が深まったというアンケート結果も報告されています。
中高年夫婦が「夫婦別寝」を望む理由として、空いた子供部屋を寝室に使うことができるという物理的な理由のほか、「体感温度が違う」「(夫または妻の)いびきがうるさい」「就寝・起床時間が違う」「就寝前に読書やインターネットなど、趣味の時間を持ちたい」など、さまざまあるなか、最も多い答えは、「就寝・起床時間が違う」といったライフスタイルの違いのようです。
特に、一緒にいる時間が増える定年後の夫婦にとって、適度な距離を取ることができる「別寝」は、お互いの思いを不満として溜め込まず、意見を尊重し前向きに解決していくひとつの方法なのかも知れません。

より夫婦の絆が深まる「別寝」