資産トータルバランスで考える
賃貸住宅の建築プラン Part1

あたりまえの土地活用

今の時代、大切な資産をいかに適格に活かすか。そしてリスクをいかに少なくしていくか。
低金利、増税、少子化など資産を取り巻く様々な要因を踏まえ、資産を残し、増やしていく必要があります。
今回は、所有する資産のバランスを考えながら、賃貸住宅のプランを考えていく特集です。

この記事は資産活用情報誌「GOOD OWNER」2012年4月号掲載記事をWeb用に再編集した内容となっています。掲載内容は本誌発刊当時のものとなります。

資産活用コンサルタントのプロに聞きました。

資産をトータルに考えて活用する時代です。

低金利、増税、さらにデフレによる社会情勢の変化など、資産活用を取り巻く社会情勢は不透明さを増しています。この時代に、どのような資産活用を考えていけばいいのか、資産活用コンサルタントとして活躍されている、アセットコンサルティングネットワークの大城氏にお話を伺いました。
「どんな時代でも、資産活用の基本は変わりません。まず活用する目的をしっかりと設定すること。収入を増やしたいのか、相続対策をしたいのか・・・・。
その上で所有されている資産の価値をしっかりと把握して、最適の活用方法を見つけることです考え方はいたってシンプルですが、個人で最適な活用方法を見つけるのは大変難しいことでもあります」。資産を活かすために、どのようなことをポイントに考えれば良いのでしょう?
「資産をトータルに見て、顧客のための最適な提案をしてくれるプロを見つけることが一番の近道です。例えば土地を活用するなら、賃貸住宅を建てるのか、それとも買い替えるのかなど、目的に会わせた提案をしてくれるプロが必要ではないでしょうか」。

まずは資産の収益能力を把握し、
活用の目的を設定することが大切です。

「資産活用を考えていらっしゃる方の多くは、活用する土地をお持ちの方が多いと思います。まずはお持ちの土地の収益能力を知ることが第一歩です。対象の敷地がどのような立地にあるのか。駅近か駅遠か。建ぺい率、容積率は? 賃貸住宅にするならそのエリアの家賃相場は? 建築条例や規制は? これらを総合的に判断して、その土地の収益能力がどれくらいあるのかを把握します。
次に活用の目的を明確にします。収入をどれくらい得たいのか、相続税対策のために土地の評価を下げたいのか、つまり何のためにその土地に賃貸住宅を建てるのかを明確にするのです」と大城氏。土地の収益力と目的の両者をトータルで判断することが大切なわけですね。
「その通りです。不動産を活用するビジネスは、立地と面積での収益性の最大値だけであれば比較的容易にわかります。最大限に活用した場合の収入はいわば自動的に決まるからです。それゆえ現実でも最大値だけに着眼したお客様への活用提案も多いのです。しかしそれがその方にとってベストであるかは別です。似たようなビジネスの例えで、航空会社のビジネスがあります。一度ジャンボ機を導入すると、その最大客数つまり最大値は大きなものとなり、乗客が満員になれば莫大な収益が得られますが、客席数が常時埋まらないと導入時コストは同じなので、その時は赤字になります。
もし会社規模を考え、ジャンボの最大値までの利益が必要で無いのなら、はじめから小型機を用意して置けばよかったかもしれません。賃貸住宅も同じです。最大値だけにとらわれるのではなく、いかに効率よく満室経営できるかが大きなポイントとなるのです。したがって、最大値だけで提案をしない、目的をふまえた上での問題解決が提案出来るしっかりとしたプロに依頼することが、トータルバランスでの資産活用のポイントだと思います。」

規模ももちろんのこと、マンションか、アパートかといった建築プランでも、工費に大きな差が出ます。どれを選ぶかも大変難しい選択ではないでしょうか?
「これもポイントは、どれくらいの収入が必要かという経営計画面や、立地条件によって決めていけばよいのです」。それでは次ページで、資金面・経営計画による建物の選び方を見てみましょう。

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