

トップ - HomeClub特集 / 住まいのイメージをふくらませる - 空間づくりのレシピ
2026.08.01
一流シェフの頭の中には、膨大なレシピが記憶されている。その中からレシピをひとつ選び出すとき、シェフが思い浮かべるのは、料理を食べてもらう相手のことだ。味の好みや体調、その日の気分などを読み取り、レシピにひと工夫加えることで、料理は最上の喜びをもたらすものになる。
それは空間づくりのレシピでも言えること。どんな家族が、どのような暮らしを楽しみ、どんなふうにくつろぎたいのか。こうした姿をイメージして、最適なレシピを紡ぎ出すことが大切だ。
具体的な例としてミサワホームの最新モデルハウスをみてみよう。この住まいで想定している家族は、共働きの夫(39才)と妻(38才)、長女(13才)、長男(10才)という4人。読書などの趣味の時間を大切にし、忙しい毎日の疲れをホテルライクな空間で癒しながら、家族の絆も深めたいと考えている。
岡山県岡山市「OHKハウジング展示場」のモデルハウス。2026年5月にオープン。
そんな家族のためにつくりあげたコンセプトは、「文字と緑があふれる暮らし」。暖炉の火と中庭の木陰の揺らぎを感じながら、趣味の本に囲まれた空間で、家族がほどよくつながり、一人ひとりが癒される住まいだ。
たとえばLDKは、ミサワホームの特長である大空間設計を最大限に活かしながら、あえて装飾の下がり壁をつくることで、リビングとダイニングキッチンをゆるやかにゾーニング。リビングは一人ひとりが思い思いの時間を楽しめる高天井空間とし、ダイニングキッチンは天井高を抑え、家族が食事や会話に集中して楽しめる空間づくりを提案している。これは読書という自分の世界に没頭する家族にとって、食事をする時間が家族のつながりを育むために一段と大切になるという考えにもとづいた「レシピ」だ。
その日の気分で選べる6つの読書空間を用意したことも、この家族のために紡ぎ出したレシピ。癒しをもたらす上質な空間づくりをめざして、インテリアの素材も徹底的に吟味。こうした工夫が、住まいの随所にデザインされている。
次ページからは、モデルハウスのそれぞれの空間が、設計士というシェフによって、どのように"料理"されているのか、そして異なるレシピによる空間づくりのバリエーションを見ていこう。
自分の世界に没頭する「読書」が趣味の家族のために、一人ひとりが心地よい居場所を見つけられ、食事の時間は会話を集中して楽しめるようにLDKをデザイン。
中庭を景色として取り込んだリビング。木陰の揺らぎを心地よく感じながら読書を楽しむことができ、家族のつながりも育んでくれる大空間だ。
DKは天井高をリビングよりも抑え、落ち着いた雰囲気に。
左)下がり壁と暖炉によって、広々としたリビングとダイニングをゆるやかにつなげるゾーニング。
右)「蔵」の上にはスキップフロアが。対角線上に視線が抜け、空間がさらに広く感じられる。
大切な読書の時間を思う存分楽しめるよう、一人ひとりの読書スタイルに合わせた心地よい読書空間をデザイン。
パパには書棚の前と、2階の窓辺に、2つの読書空間を用意。
寝室と中庭は、ママの読書時間をさらに心地よいひとときに。
リビングの暖炉前とヌックは、子どもの楽しい読書空間。
金属、石、ガラスなどの素材を適量かつ適材適所に取り入れることで、それぞれの空間の個性や上質感が際立つ。