院長が希望したのは、立地条件を活かした賃貸併用の建物として安定収入を得ることだった。具体的には4階建てで1階は駐車場と調剤薬局、2階はクリニック、3・4階は賃貸マンションというものだ。クリニックが2階 なのでエレベーターを設ける必要があり、かつマンションとクリニックとの動線を分けるため、マンション用にも別にエレベーターを設けることが必須条件だった。土地は台形に近い変形地で、なおかつ斜線制限や高さ制限が厳しい場所。その中にクリニックやマンション など複数の用途とエレベーター2基を備えるという難しい注文だった。
「1~2週間ほどの短期間で、困難な条件を見事にクリアしてくれたのがミサワホームさんでした。他の2社は、どちらも4階の床面積が狭くなっていて、満足のいくものではありませんでした。
建築DATA | ||||
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敷地面積 |
261m2 (78坪) | 延床面積 |
150m2 (45坪) | |
構造・規模 | RC 4階建 | 開設 | 2010年 |
通りに向かって扇を開いたような個性的なデザインは厳しい条件を解決するために生み出された形だが、同時に人目をパッと引きつける、集患力の高い魅力的な外観となっている。
部屋の配置などは院長自らPC ソフトでシミュレーションしたが、ミサワホームはそこにプロの目で的確なアレンジをプラス。「受付から待合にすぐ出られる動線を設けたり、診察室のドアは耐久性を考えて木製からスチール製に変更するなど、ミサワホームさんのアドバイスを随所に取り入れたおかげで、機能、デザインとも理想的なクリニックになりました。」