

トップ - HomeClub特集 / ライフスタイルを考える - 賃貸併用住宅という選択
2026.07.01
かつての賃貸併用住宅といえば、 広い土地を所有する人が、資産形成を目的に行う土地活用の一環というイメージが強かったのではないだろうか。だが近年では、自宅として戸建住宅を新築する方が、選択肢の一つとして賃貸併用住宅に目を向けるケースが増えている。
一番の理由は、賃貸部分で得られる家賃収入が、家計の負担を減らしてくれること。そう聞くと、「賃貸部分をつくると建物も大きくなるから、建築費用の総額はもちろん、住宅ローンの借入額も大きくなるのでは?」とお考えになる方もいるはず。だが実は、家賃収入があることで、ローンなどの月々の実質負担を大きく抑えることが可能になるケースが多い。 月々の負担が少なくなるメリットを活かし、自宅部分のこだわりをさらに追求し、より理想に近い住まいづくりを実現したというオーナーも少なくない。
注目される理由は他にもある。一つは、ライフスタイルの変化に対応して、住まい方を変えられることだ。たとえば、賃貸部分を将来的には親や子の住居にして、二世帯住宅として活用することなども可能となる。
その他にも、賃貸部分があることで土地や建物の相続税評価が圧縮されるため、相続税対策や節税効果が期待できるなど、税制上のメリットがあることも見逃せないポイントだ。

賃貸併用住宅は、いわば「守りの資産形成」とも呼べる選択肢の一つ。
物価や金利の上昇などで、「先が見えない時代」と言われる今だからこそ、注目が集まっているとも言えるだろう。
さまざまなメリットがある一方で、気をつけておきたいポイントもある。まずは、建築予定地に賃貸の需要があるかどうかを見極めること。賃貸部分の間取りや設備などを地域のニーズに合わせて設計することも重要だ。
加えて、賃貸併用住宅は、入居者である「知らない人」を迎えて暮らすことでもあるという点を、しっかりと意識しておきたい。こうした心理的な問題を解決するためには、自宅部分と賃貸部分の動線を分離し、生活音がお互いに干渉しない設計や工夫が大切だ。
そしてもう一つ、競合する賃貸物件に対する競争力を確保しておくことも忘れてはならないポイント。言い換えると、借り手にとって魅力のある賃貸住戸にするということ。
これらのポイントを抑えて住まいづくりに取り組めば、暮らしと家計にゆとりをもたらす賃貸併用住宅の実現が可能だ。
安定した家賃収入の維持には、入居者から選ばれる魅力的な賃貸住戸を計画することがポイント。そうすることで、自宅部分もデザインや仕様を妥協せずに追求できる。