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トップ - HomeClub特集 / 住まいのイメージをふくらませる - これから住まいをつくるなら「ZEHにしないともったいない!」

Special Interview

これから住まいをつくるなら
「ZEHにしないともったいない!」

#スマートハウス・ZEH

環境省のエコハウス実証プロジェクトなどに携わってきた東京大学大学院の前真之准教授に、
ZEHのメリットや、ZEHを建てる際に考えておきたいポイントなどを伺った。

前真之先生による無限に広がる「エコハウス」の可能性

「4つの要素を組み合わせることで、エコハウスの可能性は無限大に広がる」と語る前先生。ふだんの生活を我慢することなく、最小のエネルギーコストで快適に楽しく暮らせる住まい。それが理想のエコハウスだ。

ZEHのウソ、ホントとは?

―― ここ数年、省エネルギー住宅に対する重要性がさらに認識されるようになったと思います。前先生が2010年に環境省のプロジェクトに取り組んだ頃と比べて、世の中の意識に変化を感じますか。

 世界的な環境問題などを背景に、省エネ住宅の重要性は10年前よりも認識されています。ZEHの割合も増えてはいますが、まだ十分な普及率とはいえません。

―― どのような理由からでしょうか。

 ZEHは国が先頭に立って推進していますが、環境にやさしいという点ばかりにスポットが当たっている印象があり、お施主さんの中には、「エコハウス」イコール「我慢する家」とイメージされている方がいらっしゃいます。また、せっかく家を建てるのに、なぜ家族よりも環境を優先しなければいけないのかと考える方も少なくありません。どちらの考えも誤解なのですが、それがZEHを「他人事」にしているのではないでしょうか。

―― 実際のZEHはどのような住まいなのでしょうか。

 我慢どころか、冬は暖かく、夏は涼しく暮らせる住まいです。そのうえ電気代を抑えられ、健康にも良い。つまり、快適に暮らせるハッピーな住まいだといえます。

―― 魅力がたくさん備わった家ですね。

 しかも、その快適な家が地球環境にもやさしいわけです。太陽光発電システムについても、今では20年以内に確実に元が取れます※1し、もはやZEHにしない理由はありません。環境の問題ありきではなく、まずは快適かつ暮らしやすい家で、しかも環境にもやさしい家。その順番でメリットを訴求すれば、より多くの方にZEHのメリットを理解してもらえるのではないでしょうか。

ZEHを建てる際のポイント

―― ZEHを建てる際のアドバイスをお願いします。

 一つは冬の備えを考えておくことです。ZEHでは、夏のエネルギーの確保については、あまり心配する必要がありません。夏は太陽高度が高く、日照時間も十分ありますので、太陽光発電でいくらでも電気をつくることができる。電気が足りなくなるのは日照時間が少ない冬なのです。

―― どのような工夫が考えられますか。

 たとえば、窓を大きくして室内に日射熱を採り入れること。太陽の力で室内の空気を暖めるわけです。日本の冬は天気の良い地域が多く、陽射しに恵まれています。その利点を逃さない手はありません。

―― 大きな窓は暮らしの快適性も向上させますね。

 ステイホームの習慣が生まれてから、庭のある家にしておいて良かったという声をよく聞きます。 窓は庭と室内をつなぐ大切な部分で、暮らしを豊かにしてくれるところです。その窓を小さくつくるのは、もったいないですね。ただし、窓は最も熱が逃げやすい部分でもあります。断熱性能の高いガラスやサッシを選ぶなどの工夫が必要です。そして建物の断熱レベルもしっかり上げておくこと。換気には、熱損失の少ない熱交換型換気システムを採り入れることも有効です。

―― いろいろな工夫の組み合わせで、省エネルギー性能と快適性が両立できるのですね。

 断熱性能の数値だけにこだわるなら、部屋を細かく間仕切りして、窓を小さくすれば簡単に上げられます。ですが、それでは心地よく暮らせない家になります。高断熱、高気密で、窓から日射熱をちゃんと入れられる設計をすれば、それだけでも住まいはとても暖かくなります。太陽の恵みを感じながら一日を過ごせることこそ、魅力的な住まいですね。

―― やはり大前提は、家族が心地よく暮らせることですね。本日はありがとうございました


※1 住宅内で自家消費できる適性容量の太陽光発電システムを設置し、11年目以降は発電した全量を蓄電池で自家消費することで収支はプラスに。 ※2 固定価格買取制度