トップ - HomeClub特集 / ライフスタイルを考える - トレンドを創り続けるミサワホーム 最新企画住宅にはトレンドが凝縮
2024.04.10
戦後の住宅難を背景に誕生し、進化してきた日本の工業化住宅。長い歴史の中では、時代ごとにいくつもの「トレンド」があった。たとえば、環境保全に高く貢献する「ゼロ・エネルギー住宅」。大きな安心をもたらす「完全保証制度」。計画換気を省エネルギーで行う「セントラル換気システム」。家族の関係の変化を見据えて提案された「センターリビング設計」。こうした「トレンド」の多くは高く支持され、その後の「スタンダード」になっている。実は、これらはすべて、ミサワホームが世界初・日本初・業界初として開発したものだ。
「追うのではなく、トレンドを創る。社会の課題を解決しながら、新しい暮らし方を提案する。それは創立時から脈々と受け継がれているミサワホームのDNAです」
そう語るのは、ミサワホームの商品開発をつとめる富田直樹さん。
「ミサワホームがミサワホーム総合研究所と開発してきた住まいやアイテムは膨大な数におよびます。中には、先取りしすぎて社会に認知されなかったものもあります。たとえば、太陽や風の動きに合わせて180度回転する住宅まであったんです。それらは決して奇をてらったものではなく、社会や暮らしの課題に対して、より本質的な回答を目指した結果でした。そうした挑戦の蓄積があるからこそ、これだけのスタンダードを生み出せたのだと思います」
ミサワホームが創ってきた「トレンド」には、もうひとつの特長がある。それは「今までになかったものを創ってきた」ことだ。
「住宅に限った話ではありませんが、世の中には、多くの方が『不便だけれどしかたがない』とあきらめていることがたくさんあります。あきらめていることは、『あたり前』のように思えてしまいます。ですから、不満の声として挙がってこなかったりするんです。ミサワホームが続けてきたのは、単にお客さまの『これが欲しい』と言う声を聞いてモノをつくるのではなく、暮らしにとことん寄り添い、声にならない声に耳を傾け、本当に望んでいることを探り出してカタチにすることです。先述した本質的な回答を目指すというのは、そういう意味なのです」
開発・企画の最前線に立つ富田さんには、日本の住まいの「今」、そして「これから」はどう見えているのだろうか。
「コロナ禍を機に、在宅時間が長くなりましたが、それは今後も変わらないと思います。そこでは『食事』の時間が家族を結び付け、大きな楽しみの一つにもなっています。一方で、いつも一緒にいることによるストレスをどう払拭するか。それはこれからの住まいの大切な役割になるはずです」
これからの住まいに採り入れたいトレンドはたくさんある。とはいえ、限られた床面積の中にすべてを織り込むのは、プロの設計者でも苦心するほどの難しさがある。
「とりわけ30坪前後の床面積の住まいは需要が高いにもかかわらず、なかなかすべてを織り込み切れないという課題があります。その課題解決を目指したのが、ミサワホームの『企画住宅』です。長年にわたってさまざまな『企画住宅』を発表してきましたが、それらはすべて、プロの目で選び抜いたトレンドをコンパクトな床面積に凝縮させ、新たな暮らし方の提案も織り込んだ住まいです。そんな最新の住まいを、より多くの方にお届けしたいという想いを込めて開発してきたものです」
「今」のトレンドと、「これから」の暮らし方の提案が凝縮されたミサワホームの企画住宅。この瞬間にも、新たな企画住宅の開発が進んでいる。今後の展開にも注目していこう。
ミサワホーム株式会社
商品開発部 企画デザイン課 課長代理 一級建築士
富田直樹