トップ - HomeClub特集 / 住まいの計画を立てる - be in harmony(Sさま邸)愛着のある暮らしが自然や地域とのつながりを誘発する住まい
2024.11.30
広い芝生の庭と住空間を一体にデザインし、別荘地のような癒しを感じながら暮らすことができるSさま邸。バーラウンジやサウナ、さらには外気浴ができるバルコニーを設けるなど、オーナーさまのこだわりが随所に結実されたラグジュアリー感の高い邸宅だ。目を惹くのは、庭にそびえる鮮やかなオリーブの樹。この樹は、デザイナーがこの住まいに込めた想いの象徴ともいえるもの。オリーブは住まいのあらゆる場所から眺めることができる位置に植樹されており、ここで暮らす家族を庭に誘うという役割を果たしている。加えて、家の中の床から芝生までフラットにつなぐ設計にするなど、「庭に出てみよう」という気持ちを、何ものにも邪魔されずに軽やかに行動に移せる、そんな〝仕掛け〞が、いくつもデザインされている。近年では、人や地域とのつながりの重要性を説く声が高まっている。Sさまの邸宅は、心地よく暮らすこと自体が、さまざまなつながりを自然に誘発し、街の活性化にも貢献してくれる美しい住まいだ。
吹き抜けを設けた開放感たっぷりの約50帖のLDK。
2階に設けられた透明扉のサウナとバスルーム。
灯りに彩られた夜の庭で、ゆっくりと心地よい時間を楽しめる。
外観は地域の景観にも貢献し、近隣の人々の街への愛着も深めてくれる。
オリーブの大樹の横に設えられたアウトドアリビングが非常に気持ち良さそうである。日常的に庭で時間を過ごしてほしいという設計者の思いが、室内と段差無く繋がる庭や、アウトドアリビングを実現させている。外で過ごす時間を長くすることで自然との繋がりだけでなく近隣との繋がりや地域への愛着を育もうとしている点も評価できる。室内の設計もオリーブを囲んだ配置とし、常に緑を感じられるように配慮されているのも良い。