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住まいの防災 屋内編
室内にいる時に大地震や火災が起きても落ち着いて行動するには、普段のシミュレーションが大切です。日頃から特に心がけておきたいのは、揺れがおさまった後の逃げ道の確保と、火の始末。住まいの備えを見直してみましょう。

地震が起きても逃げやすく

大地震時には、家屋の倒壊や家具・大型家電の転倒による圧迫死が多いといいます。また、逃げ道が塞がれてしまうことも問題です。対策を事前に講じておきましょう。

家具の転倒を防ぐ

市販されている転倒防止グッズを使い、タンス、食器棚、本棚といった背が高く倒れやすい家具はしっかりと天井や壁に固定しておきましょう。
また、固定する壁が耐震上問題ないか、耐震診断をして確かめることも大切です。耐震強度が不足していると判明した場合は、壁を補強するために構造用合板を貼る、筋交いを増やす、金物で柱や梁を固定するなどの耐震改修を行う必要があります。
これからリフォームをされる場合は、収納を壁と一体化させたり下地のある壁に固定する造り付け家具にするのがお勧めです。

ガラスの飛散を防ぐ

家具の転倒防止と並んで重要なのは、ガラスの飛散防止です。窓や戸棚、ドアの採光窓、額縁など、ガラスは家の中で意外と多く使われています。地震によってガラスが割れて床に飛び散ると素足で歩くことができず、避難の妨げになります。もしガラス片で足の裏を切ってケガをすると避難しづらく、後の生活も大変になってしまいます。
リフォームの時、特に気になる箇所には熱処理された強化ガラスを用いるとよいでしょう。普通ガラスが割れると、ガラス片が刃物のように鋭くなるのに対して、強化ガラスは粉々の粒状に砕け散ります。強化ガラスにすることができなくても、飛散防止フィルムをガラスに貼っておけば、割れたとしてもガラス片が飛び散らず、ケガをしにくくなります。

火災は燃えにくいつくりと早期発見が鍵

地震による揺れの後に火災が起こることは少なくありません。食事の支度中であれば、揺れが少しおさまってから確実に火の始末をしましょう。やけどをしないように注意しながら火を消し、安全な場所で身を守ります。

屋内における火災対策

家族が安全に避難するために、また大切な家財を守るためには、屋内で火が燃え広がりにくくすることが大事です。火の影響を受けやすい天井や壁の内装の下地材には、石膏ボードが用いられているでしょうか。仕上げには、不燃や準不燃の表示がされたクロスや塗り材など、燃えにくい建材を用いることで延焼を防げます。

屋内における火災対策

ファイヤーストップ効果の実験

住宅用火災警報器で火災を早期発見

火災から身を守るには、火災の発生に早く気付くことが大切です。現在では、住宅用火災警報器の設置は法律で義務付けられています。寝室や階段、キッチンなどに火災警報器が設置されているかを確認しましょう。火災警報器には単独型のほか連動型タイプがあります。連動型であれば火災が発生したことをいっせいに家中に知らせるため、逃げ遅れを防ぐことができます。

住宅用火災警報器で火災を早期発見

もしもの時に役立つ防災グッズ

防災グッズにはさまざまなものがありますが、誰がどのようなタイミングと場所で使うのかを考えながら揃えましょう。

利用状況を想定してグッズを選ぶ

防災グッズとして定番のカセットコンロは、ガスボンベも含めるとスペースをとるもの。実は、災害時に比較的早い復旧が期待できるのは電気です。コンパクトな電磁調理器(IHクッキングヒーター)を備えておくのもよいでしょう。また、蓄電池も今では家庭用の小型タイプを含め、多様な製品が出ています。電力インフラ被災時の初期対策として注目が集まっています。

据置型蓄電池

据置型蓄電池