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トップ - THINK LIFE / ライフスタイルを考える - 家族で節句を楽しみ、一年一年を愛おしむ

interview

家族で節句を楽しみ、
一年一年を愛おしむ

文筆家
本間 美加子さん

「節句は、巡る季節を
愛おしむための行事です」。
多くの和の伝統や行事の本を
執筆してきた本間さんに
家族で楽しむ節句について伺った

  • 季節が巡っていくことの楽しみ
    日本人は、自然の恵みと季節の巡りに感謝し、毎日を大切に暮らしてきました。コロナ禍が始まったころは、同じことの繰り返しのように感じる日もありましたが、スーパーマーケットに行くと「タケノコの季節になったんだ」とか、「梅雨が来てイワシが太ってきた」とか、日々が動いていくことが感じられて、うれしかったですね。季節が巡っていくことの楽しみがあることは、とてもいいことです。

    節句は季節ごとの行事です
    季節を楽しむ代表的な和の行事が五節句です。五節句は季節ごとの食べ物を神様にお供えし、共にいただき祝う行事。江戸時代に幕府が公的な行事として定めたことで、多くの人に広まりました。1月7日の人日の節句、3月3日の上巳の節句、5月5日の端午の節句、7月7日の七夕の節句、9月9日の重陽の節句ですね。
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  • 上巳の節句は、ひな祭り
    3月3日は上巳の節句です。旧暦の3月上旬の巳の日に行っていたことから、上巳と名づけられました。いわゆる女の子の健やかな成長と幸せを願う「ひな祭り」です。昔から、桃の花を飾ってきたことから、桃の節句の名前でも親しまれています。

    ごちそうが食べられる日
    私が幼いころは「ひなあられ」や「よもぎの草餅」が、ひな人形にお供えで置いてあって「いつ食べられるんだろう」と楽しみでしたね(笑)。ひなあられは、色合いもかわいいですし、おいしい。それに3月3日は、母が張り切って、ちらしずしをつくってくれる‥‥ごちそうを食べられる日なので、うれしかったですね。

    思い出すと心が温かくなります
    大人になって、初節句の写真を見返すと、家族や祖父母にいとこたちが集まってくれていました。子どものころは、その一瞬が「楽しいな」とか「おいしいな」とか「みんながいてはしゃいでしまう」とか、記憶としては断片だと思うんです。でも、大人になって、その思い出の写真を見ると、じんわり心が温かくなる‥‥。家族に大切に育てられていたことが、時を経て確かめられる。そういう思い出は「今そして未来につながっていくんだ」と思います。
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    ひなあられの桃色は疫病除け、白は清浄、緑は邪気払いの力があると言われています

  • 親の幸せな思い出に
    私には男の子がふたりいます。端午の節句には、お風呂に菖蒲を浮かべて「頭が良くなるから、絶対に菖蒲を頭に巻いてね(笑)」と言い続けてきました。子どもたちが大人になって「そう言われていたな」と思い出してくれる日が来るといいですし、私自身も何十年後かに毎年そう言っていたことが、幸せな思い出になると思います。

    50年ほど前の五月人形
    五月人形は、夫のものを引継ぎました。50年ほど前の人形です。節句の人形を引き継ぐのはよくないという説もあるらしいんです。でも、夫の祖父が吟味して選んでくれたもので、毎年お母さんが大事に手入れしてきたことを考えると、ファミリーヒストリーじゃないですけど「その気持ちごと譲り受けたい」と思って‥‥。夫もすごく思い入れがあるようで「これはすごくいい五月人形だから、大切にしろよー(笑)」と言っています。

    一年一年の節句を愛おしむ
    子どもたちは、幼いころには兜をかぶろうとしたり、刀を触ったりして遊んでいました。今では14歳と12歳なのでクールなリアクションですが、私としては子育てのゴールラインがうっすら見えてきている状況なので「いよいよ一年一年の節句を愛おしみたい」と思います。「愛おしむ」には「惜しんで大切にする」といった意味がありますが、そんな想いが強いですね。
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  • 日本人が受け継いできたバトンを
    私の両親は季節の行事を大切にしていました。それは自然と受け継いできたバトンのようなもの‥‥私としても「そのバトンを子どもたちに渡していきたい」という気持ちがあります。受け継がれてきた行事や行事食には一つひとつ意味があって、その由来をお子さまと一緒に学びながら和の行事を楽しんでいただくと、親子の幸せな思い出が増えていきます。

    理想の住まいについて
    五節句のような行事は毎年決まった時期に行い続けていくことで、樹木の年輪みたいにどんどんと厚みを増していく‥‥古くなるのではなく、豊かになっていくことだと思います。五節句や家族の誕生日などの家族の思い出が、たくさん詰まっていく住まいが理想ですね。

    撮影:ふくもの堂(東京都世田谷区)
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profile

本間 美加子さん写真
本間 美加子さん
文筆家。1979年山形県生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、編集プロダクションに勤務を経て、フリーライターに。和の伝統、日本文化を中心に幅広いジャンルの執筆・編集を行っている。著書に「縁起のいいモノ、コトを知って開運招福 ふくもの暦(マイクロフィッシュ)」、「日本の365日を愛おしむ―季節を感じる暮らしの暦―(飛鳥新社)」、「福を呼ぶ四季の習慣 小さな日本の行事(主婦の友社)」、「神社の解剖図鑑2」(エクスナレッジ)」など。日常で見つけた「ふく」なモノやコトを紹介する「ふくもの隊」隊員としても活動中。「日本のふくもの図鑑」(マイナビ出版)、「祭りさんぽ(幻冬舎)」などのライティングを担当。

関連サイト
Instagram@mikako_hon

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縁起のいいモノ、コトを知って開運招福 ふくもの暦
日本では、大晦日に大掃除をして年神様を招き入れたり、その年の干支を飾ったり、季節ごとに縁起を担いで心と体の健康を願ってきた。先人が永い時間をかけて守り伝えてくれた縁起の良い行事、モノやコト。それらを知って、暮らしに取り入れ、日々を気持ちよく、縁起よく生きるための暦の本。出版社/マイクロフィッシュ (2022/12/2発売)